びわの葉治療院は痛みや症状の改善といった効果の特化した鍼灸院です

2017/11/10

「風邪をひいたらとりあえず葛根湯にご注意を:中医学コラム」

体調不良対策について_押上・錦糸町の鍼灸院

こんばんは、押上・錦糸町の鍼灸。びわの葉治療院の諏訪です。


風邪をひいたら葛根湯!!

風邪では非常に有名な漢方薬です。

常備薬としても有名です。

今の時期の風邪は寒気でゾクゾクとくるような症状が多いので、非常に重宝します。

でも、ちょっと注意が必要です。


葛根湯とはどのような時に使うのか?


葛根湯は昔の中国、張仲景という医家が書いた「傷寒雑病論」の中の処方です。

葛根湯の組成は、

葛根・麻黄・桂枝・生姜・芍薬・甘草

となります。

これらほとんどが体の熱を上げる成分。

この処方は、風邪の冷えを主体とする症状に対し、体温を上げます。

使用の際にいくつか条件があります。
具体的には、

悪寒発熱(背中のゾクゾク寒く、やや熱っぽい)

項背部の強ばり(首から肩・背中辺りが何かしっくりこない)

・舌が薄く白い苔が多い

・脈は表面上に触れ、張り感がある(浮緊)

・体力が普通の方

という症状に使います。

いわゆる、ゾクゾクする風邪の初期症状の時です。

注意しなければいけないのは、

のどの痛みや熱症状が強い時

風邪のタイプが異なっているので、止めておきましょう。

 

というのも、

麻黄という成分があるからです。

寒気を伴う風邪の初期(風寒表証)ではよく配合されるのですが、

エフェドリンという成分が含まれており、交感神経に作用します。

交感神経とは、興奮、怒ったり、体温を上げたりと活動的な状態の時に高まる神経です。

この成分により、気管支拡張や体温上昇を促し、発熱発汗をするわけです。

ですので、寒気なら適していますが、発熱が酷い風邪の時は避けなければなりません。


もし、発熱中心の状態で使用すると・・・


今だから笑い話ですが、

昔、熱風邪になり、間違って葛根湯を飲んでしまった事があります。
飲んでしばらくして・・・

汗はダラダラ息苦しく目が回り頭ガンガン吐き気など・・・

とても正気ではいられない。

1~2時間は苦しんだんではないかと思います( ノД`)。

漢方は自然の物だから効果が弱いなんて言う事は全く皆無。

効き目はストレートに出ます。

逆の証(症状)の時に使うと症状を悪化させる非常に危険だという事を痛感した経験があります。

因みに、飲酒後も禁忌です。
参考までに、

鼻水・鼻づまり・発熱主体には症状を悪化させてしまいかねません。

鼻水が主体の症状なら小青竜湯(花粉症でも使います)。

鼻づまりや発熱中心なら、逆に体を冷やす成分主体の銀翹散(ギンキョウサン)。

という具合に症状と逆性又は中和の方剤を選択していかなければなりません。

これらは薬店やドラッグストアーで常備薬用に売っています。


セルフメディケーションという時代


国が医療費を使わせない制度を作り上げています。

軽い症状では、いちいち病院に行けない時代が訪れます。

つまり、自分の体は自分で守るならければならない。

簡単な医学知識は自分で身につけよと暗に示しているのです。

よく、症状を確認した上で使い分けましょう。


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本日は当ブログをお読みいただきありがとうございました。
押上 錦糸町 鍼灸院 びわの葉治療院です。

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