びわの葉治療院は痛みや症状の改善といった効果の特化した鍼灸院です

2020/01/22

「慢性腰膝痛に中医学的治療による針灸+漢方剤の併用事例part3」

体調不良対策について_押上・錦糸町の鍼灸院

こんばんは、押上・錦糸町の鍼灸。びわの葉治療院の諏訪です。


今年は急に冷え込んだり、

暖かくなったりと変化が目まぐるしい月の様です。

更に、体調管理に加え、

新型インフルの脅威もある様なので、

十分な予防対策をすべきです。


疾患の特性に応じた治療方針


さて、前回の続きになりますが、

今回の治療は以下の通りです。

温熱療法を中心に患部に通熱する。

十分患部に熱が行き渡り、まだら赤くなった後、

問題の部位及び損傷部位の経絡上に沿って鍼治療を実施。

治療終了後のご本人の感覚として、

「腰が温まった時点で、言いようのない腰の重みが軽減した」

という事。

更に、

問診より夜間に尿意があり、不眠傾向で導入と目覚めが悪いという事で何か良い漢方薬がないかというご相談があったので、

提案として、

八味地黄丸(第二類医薬品)を推奨。

この処方は、

登録販売者であれば取り扱う事ができる製品なので、

漢方(中薬)の証が分かる人であれば可能です。

まあ、冷え性の代名詞的な薬でありまして、

この八味丸は主に、熟地黄という生薬を中心とする方剤で組成されおり、

腎陽虚証の時に使用する方剤です。

腎陽虚の症状として、

腰膝に力が入らない(腰膝酸軟)

腰膝の痛み(激痛ではない、初動痛、運動後痛)

耳鳴り

ボーっとする

夜間頻尿

冷症(四肢末端冷、特に腰から下)

症状は寒い時及び冷やすと憎悪する

など

この様に針灸施術と湯薬を織り交ぜる事で効果的な治療が可能となります。

そもそも東洋医学の治療はこの様にして行うものです。

冷え性に付随する症状の改善を後押しする目的で行った今回の施術。

現在、症状は安定しており、

月二回程度の通院で継続中である。


「冷え」には「熱」で


今回のケースを東洋医学的に考えると、

「冷え」が主体で起こった腰痛という結論となりました。

腰部の筋肉は腎臓の臓器と密接な関係があります。

長い時間をかけ、内臓が冷気に晒される事で、

腎臓の陽気を損耗してしまった。

それにより、腎臓の温煦機能が減退し血流が阻害され、

筋肉が養われず、慢性化し疲労しやすい状態が形成されていた。

そこに異常な動きや運動過度という状態により、

筋肉を損傷してしまった。

というメカニズムになります。

となれば、

低周波が現段階での治療手段として有効でないと判断できます。

使うにせよ、緩解期に使用すべきです。

故に、温熱療法(灸等)での対処を推奨します。

腰痛で来られる患者さんの大半が湿布を使用される事が多いのですが、

腰痛のタイプに応じて対処法を変えるべきです。

特に、冷えが深部に絡む腰痛は、

スポーツ運動学的な治療では対応ができません。

故に、

単に針や電気をかけただけでは中々改善には至りません。

一瞬は「効果」を得られた感じがしますが、

根本に対する治療が改善されなければ、

再発の可能性が非常に高い。

更に、慢性化する事で筋骨格系の環境が腰痛体質のままで安定化する為、

少しの環境変化でも再発する危険性が高まるのです。

故に、腰痛=湿布という考えは安易な考え。

タイプによっては良くなるどころか、

悪化する場合もあるので注意しなければなりません。


前回のブログはコチラから

「慢性腰膝痛に中医学的治療による針灸+漢方剤の併用事例part2」

完全個室空間でのじっくり治療。

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本日は当ブログをお読みいただきありがとうございました。
押上 錦糸町 鍼灸院 びわの葉治療院です。

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